2006-03-22(Wed): 広島市デジタル移民博物館の一時閉鎖をめぐって

ブラジルで発行されている日本語とポルトガル語のバイリンガル紙「ニッケイ新聞」が、先日本誌でも紹介した広島デジタル移民博物館の内容に問題が多いことを伝えている。調べてみると、地元の中国新聞も「移民博物館ミス多発 広島市開設」(2006-03-18)と、すでに報道しているようだ。すでに広島市はサイトを一時閉鎖している。

自分にできることの限界があるとは思うが、内容に問題のあるサイトを紹介したことを恥じる。

さて、本誌で紹介する際に、

収集した資料が死蔵されていた状態を思えば、今回の広島市デジタル移民博物館の公開は意義あることといえるだろう。だが、サイトの構成がその意義を損なっている。Flashを多用しすぎており、非常に閲覧しにくい。死蔵されていた資料をせっかく公開するのであれば、一日もはやくサイトをつくりなおしてほしい。

とコメントしている。適切な言い方ではないが、今回の問題発生とサイトの一時閉鎖は良い機会である。広島市には内容はもとより、サイトの構成についても全面的な見直しを図ってほしい。

ところで、一時閉鎖されている広島市デジタル移民博物館のサイトには、

「広島市デジタル移民博物館は、現在、内容の一部を修正中です。ご迷惑をおかけいたします。」

と述べられているだけだが、なぜ閉鎖し修正中なのか、広島市は経緯を明記するべきだろう。それがニッケイ新聞が伝えている元移民の方々の怒りに対する誠意というものではないだろうか。また、広島市デジタル移民博物館は税金を使って構築し運用している資産でもある。その資産を一時閉鎖する以上、その説明責任という観点からも、経緯を明示すべきだろう。

批判を浴び広島市の担当者の方々には苦しい日々だろうが、ここは踏ん張ってほしい。広島市デジタル移民博物館の公開当初、次のように伝えられた。過去に広島市が博物館建設のために資料を収集したが、1998年に博物館建設の計画が凍結された。行き場を失っていた資料を無駄にしないため、今回インターネットで公開することとなった。この経緯が事実なら、やはり広島デジタル移民博物館の意義は大きい。今回の問題がなぜ発生したのか、その検証結果を加えて、もう一度新たなスタートを切ってほしい。

・「間違いだらけの広島ネット資料館=憤る関係者=「歴史ゆがめる内容」=市、認識の甘さを露呈=JICA「入れ物を貸しただけ」」(ニッケイ新聞、2006-03-22)

http://www.nikkeyshimbun.com.br/060322-71colonia.html

・「広島デジタル博物館=サンパウロはアマゾン?=考えられないミス連発」(ニッケイ新聞、2006-03-22)

http://www.nikkeyshimbun.com.br/060322-72colonia.html

・「移民博物館ミス多発 広島市開設」(中国新聞、2006-03-18)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200603180067.html

・広島デジタル移民博物館

http://dms-hiroshima.eg.jomm.jp/

・「広島市、広島市デジタル移民博物館を公開」(本誌「新着・新発見リソース」)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20060212/1139672815