2007-05-12(Sat): 日本病院ライブラリー協会2007年度第1回研修会で講演

2007-05-11(Fri)?2007-05-12(Sat):

第32回日本病院ライブラリー協会総会および2007年度第1回研修会

(於・東京都/全米販食糧会館)

http://www.jhla.org/study/200701.html

で「病院ライブラリアンにとってのWeb2.0?そのビジョンとミッションを踏まえて」と題して講演。

・「病院ライブラリアンにとってのWeb2.0?そのビジョンとミッションを踏まえて」【PPT】

http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/doc/jhla(20070512).ppt

・日本病院ライブラリー協会での講演補足資料

http://d.hatena.ne.jp/arg/20070512/1178934529

自分自身としては、話の進め方の段取りが悪かったように思う。反省しなくては……。

会場からいただいた質問に、学協会のサイトのコミュニティーとしての盛り上げ方に関するものがあった。ここで補足しておこう。正直、学会系のサイトで掲示板への書き込みやブログへのコメントを盛り上げることはかなり難しいと思う。が、困難さを前提とした上で対策を考えると、

  1. 学会サイトを訪問する動機付けとなる情報の提供
  2. 気軽にコミュニティーに参加できる仕組みの提供
  3. コミュニティーを盛り上げる積極的参加者の提供

をセットで考えるといいのではないか。1点目の「学会サイトを訪問する動機付けとなる情報の提供」としては、講演で一案としてふれたソーシャルブックマークサービスの活用は一つの可能性だと思う。

・hoslibのブックマーク(Yahoo!ブックマーク)

http://bookmarks.yahoo.co.jp/hoslib/

学会の性格にあった情報、特に日々追いかける必要があるニュースをサイト運営者たちが主体となってブックマークしていき、最初にチェックすべきサイトの一つとして学会サイトを会員に認知してもらう。このようなサービスがあるということを会員にアピールするために、一定のタイムラグを置いてブックマークしたニュースをメールマガジンで配信するといいだろう。メールマガジンに掲載するのは一週間前のニュースとし(「先週の注目ニュース」という形で)、最新のニュースは学会サイトでみることができるとアピールするといいだろう。こうすることで最新ニュースに関心がある会員は、徐々に学会サイトを訪れるようになるだろう。

このようにして学会サイトへの誘導をある程度図れたところで、今度は各会員に運営委員がブックマークしたニュースに関心を持ったら、自分でもブックマークしてもらう。コメントやタグもつけてもらえるとうれしいが、そこは強要しない。まず、このようにして、ブックマークの一手間だけをかけてもらうようにする。掲示板への書き込みやブログへのコメントのように文章の入力がないぶん、比較的敷居は低いだろう。

同時にすでに盛り上がっている、他の会員が積極的に参加していると思える、つまり自分が特別なことをしようとしているわけではないと思えるよう運営委員以外の熱心な会員にお願いし積極的に参加してもらう。また、ブックマークに参加してくれた会員をメールマガジンで紹介するとよいだろう。慎重ではあったほうがいいが、ブックマーク回数をランキングにして会員ごとの貢献度を紹介してもよいだろう。このような取り組みを一定期間、少なくとも半年から一年続け、その取り組みや成果を会員の多くが集まる研究会や研修会で発表するセッションを設けるようにする。その際、貢献してくれた会員を表彰してもよいだろう。

こうやって一定期間が過ぎる中で学会サイトを訪問する、ブックマークに参加するという行為を習慣化できれば、ウェブでの情報発信に参加する下地は十分にできる、というよりはすでに参加が習慣となっているはずだ。このようにして、ウェブでの情報発信への参加への心理的な敷居を押し下げていけば、その先で掲示板やブログの活用が実現していくのかもしれない。現時点ではあまり確信はないのだが、取り組む意味はあると思う。

さて、自分の講演の後はリラックスして他の方々の発表を聞かせていただいた。

相澤まゆみさん(東京都済生会中央病院図書室)の基礎講座「病院図書室のレイアウト」は、病棟の建て替えに図書室がどのように対応したかという話。相当な大事業だったはずだが、それを独力でやり遂げたことに感心した。同時に常勤職員数だけでも874名(2006-04時点)を擁する東京都済生会中央病院ですら、図書室スタッフは著しく少ないことに驚かされもした。

・東京都済生会中央病院図書室の紹介(施設案内ページ内)

http://www.saichu.jp/floor/facilities.html

・東京都済生会中央病院

http://www.saichu.jp/

里井女恵さん(天使病院中央図書室)と澤田京子さん(岡山旭東病院図書室)が個別に行った事例報告「新しい病院図書室」は、札幌市にある天使病院と、岡山市にある岡山旭東病院での図書室の開設からその後の運営をコンパクトにまとめていた。

里井さんの報告では、ご自身が着任される前に院内ですでに行われていた議論を里井さんが丹念に追いかけた様子がうかがえた。特に既存の施設(女子休憩室)を図書室へと転用したり、院内に点在する図書類をアンケートによって把握したり、といった当事者ならではの経験が資料と共に語られ、非常にわかりやすかったことが印象的。

・天使病院中央図書室

http://www.tenshi.or.jp/s120/s120.htm

・天使病院

http://www.tenshi.or.jp/

澤田さんの報告は、職員図書室、患者様ライブラリー、情報コーナー 健康の駅と、院内にある3つの図書室を生み出し運営していくプロセスが詳しく語られ、その奮闘ぶりに感心した。今後公開予定という職員図書室と患者様ライブラリーのサイトが楽しみだ。

・職員図書室/患者様ライブラリーの紹介(事務部企画課ページ内)

http://www.kyokuto.or.jp/www/riyou/busho/jimu/kikaku/

・情報コーナー 健康の駅

http://www.kyokuto.or.jp/www/library/kenkounoeki/

・岡山旭東病院

http://www.kyokuto.or.jp/

最後に

・丸善

http://www.maruzen.co.jp/home/irn/

・ProQuest CSA

http://www.proquest.jp/

・Ovid Japan

http://www.ovid.jp/

・ユサコ

http://www.usaco.co.jp/

・EBSCO

http://www.ebsco.co.jp/

各社によるプロダクトレビューが行われたが、これについては別に書きたいこと、知りたいことがあるので後日記したい。

ともあれ、多くのことを学べ、新たな出会いに恵まれた2日間だった。研修会を企画・実行した勇まゆみさんら9名の教育研修委員の方々に感謝したい。

・日本病院ライブラリー協会

http://www.jhla.org/