国立国会図書館、電子展示会「近代日本人の肖像」を公開

国立国会図書館が電子展示会「近代日本人の肖像」を公開した(2004-07-09)。「近代日本の形成に影響のあった、政治家、官僚、軍人、実業家等を中心に約200人の肖像写真を」紹介している。内容校閲は、同館職員の岡田三夫さん。(1)人物の分類や(2)他のページの参照のしやすさ、(3)前後のページへの移動などにリンクを駆使している点を特に評価したい。

元首相・犬養毅を例に説明しよう。

(1)人物の分類

「政治家」「首相」「ジャーナリスト」いずれのカテゴリーからもプロフィールにたどりつける。

(2)他のページの参照のしやすさ

本文中の文字がリンクになっており、「大隈重信」「山本権兵衛」「加藤高明」のプロフィールにたどりつける。

(3)前後のページへの移動

ページ右上に[前の人物 | 次の人物]というリンクが設けられており(カテゴリーを選択した場合のみ)、ページをめくっていく感覚で別のプロフィールにたどりつける。

この3点の工夫は商用のサイトでは一般化しつつあるナビゲーションだが、国立国会図書館のサイトで実現したことは大きな進歩だ。また「人物名一覧」という形式で、データの総量を一覧できる点もよい。

受注したのは、制作(撮影・プロデュース)が、株式会社堀内カラー、制作協力(デザイン、HTML、CSS)が、アルファサード有限会社。国立国会図書館側でも、ぜひ受注した企業名を明記してほしい。

さて、欲をいえば、せっかく「近代日本」と時期を限り、人物ごとに生没年のデータを持っているのであれば、年表形式で掲載されている人物を一覧できるようにしてほしい。誰と誰が同世代の人間であったのか。同世代人にみえるが、実は親子ほど年が離れていないか。幕藩体制の崩壊期に何歳であったのか。こういった点が、近代日本の人物像を語るうえでは重要になるからだ。同様の理由から、出身地ごとや属していた機関や組織ごとに人物を一覧できるようにしてほしい。

どのような体制でデジタル化事業を行っているかは不明だが、サイト構築のノウハウが蓄積され、実現してきている以上、専門家による総合的なアドバイスをいま以上に求めていけば非常にすぐれたサイトができあがっていくだろう。よりいっそう期待したい。

・近代日本人の肖像

http://www.ndl.go.jp/portrait/

・国立国会図書館

http://www.ndl.go.jp/

・株式会社堀内カラー

http://www.horiuchi-color.co.jp/

・アルファサード有限会社

http://www.alfasado.net/