2009-02-25(Wed): 学協会の割引制度を探る

田辺浩介さんの

・「円高だし日本図書館協会じゃなくてALAに入会しようぜ」(簡単な日記 はてな仮店舗、2009-02-25)

http://d.hatena.ne.jp/nabeta/20090225/1235580946

に刺激されて、かねてから気になっていた疑問を調べてみている。

その疑問とは、大学を卒業し働き出したばかりの若い世代に向けた会費の割引制度を持つ学協会はあるのか?というもの。学生会員制度のように学会費の学割は比較的よく目にするが、過分にして若手割引というのはまだ目にしたことがない。しかし、会員確保に苦労している学協会であれば、若手割は会員の確保・維持に結構有効な手立てであるように思う。周辺をみていて実感するのだが、学生時代は2000円だった会費が就職した途端に10000円近くになると、たいていの人は会員を辞めてしまう。これは学協会にとっては惜しいことだ。その学協会を学界の周辺で支えてくれる理解のある層を失っているのだから。

ということでいくつか調べてみた結果。

4月1日現在で常勤職を持たない会員および学生の会費(年額)は、申し出により8,000円とすることができる。

・日本独文学会 - 日本独文学会に入会のご案内

http://www.jgg.jp/modules/organisation/index.php?content_id=1

日本独文学会は非常勤割引制度。これは田辺さんの趣旨に近い。

会費は一般が6000円、学生・低所得(月収15万以下)の割引会員は4000円です。

・障害学会 - 障害学会への入会手続き

http://www.argv.org/~ishikawa/jsds_cgi/regist.html

障害学会は常勤・非常勤に関係なく、収入を目安にした割引制度を設けている。ちなみに年収は自己申告制らしい。

2. 会員と同一住所に居住する正会員の方は、機関誌の配布を必要としない場合、会費を年額2,400円とすることができる。この正会員を「家族会員」と称する。

3. 心身に障害を持つ方等の正会員会費は理事会への申し出により会費を半額(3,200円)とすることができる。この割引を障害者割引と称する。

・日本エスペラント学会 - 財団法人 日本エスペラント学会会員規程

http://www.jei.or.jp/hp/materialo/regularo.htm

日本エスペラント学会は家族割引と障害者割引。

夫婦ともに会員の場合、親子ともに会員の場合、および大学院学生には、会費の割引制度があります。

・東洋音楽学会 - 会費割引制度について

http://wwwsoc.nii.ac.jp/tog/about.html#6

東洋音楽学会の場合は夫婦割引と親子割引。家族ぐるみで研究している方が多いのだろうか。

日本計算機統計学会では主として退職された会員を対象に会費割引の制度を設けています(細則第6条)。

会費が割引となる条件は以下の両方を満たすことです。

  1. 60歳の誕生日を過ぎていること。
  2. 会誌(和文誌・欧文誌)の配布を希望しないこと。

お申出により次年度からの会費が割引(7,000円→2,000円)になります(評議員会での承認が必要です)。会費割引をご希望の会員は学会事務局にお申出ください。

・日本計算機統計学会 - 高齢会員への会費割引

http://www.jscs.or.jp/kaiin/discount.html

日本計算機統計学会はシルバー割引。この割引制度を採用している学協会は少なくない印象がある。

日本実験力学会では、すでに関連する分野の学会に入会している方には、その分野での実験力学の普及をはかることを条件に会費の割引を行なっております。現時点では、どの学会を関連学会として承認するか決まっていませんが、多くの学会を承認する予定です。すでに所属している学会がある場合には、入会する際にその旨をお伝え下さい。

・日本実験力学会 - 日本実験力学会の設立と入会のご案内

http://jsem.jp/about/invitation.html

これはよくある制度。同時加入割といったところだろうか。

なかなか見つからないとへこたれそうになったが、ついに発見!

年会費は正会員9,600円、学生会員4,000円、外国会員12,000円です。

(いずれも入会時に納入)。

また、入社1年以内の若い方が本学会に入会した場合は、初めの2年間に限り入会金なしで、年会費5,000円とし、会費の支払い方法は自動引き落としとする。

・日本鋳造工学会 - 入会案内

http://www.jfs.or.jp/society/

学生会員からの継続ということではないが、一応新社会人割といえるだろう。

とりあえず、一度まとめ。

  1. 学生割引
  2. 非常勤割引
  3. 収入割引
  4. 障害者割引
  5. 家族割引(親子・夫婦)
  6. シルバー割引
  7. 新社会人割引

といった割引制度があるらしい。結構多彩でかつての携帯電話の割引制度のようだ。採用方針は学協会ごとにバラバラだが、その学協会が取り扱う分野との関連性を感じる事例もある。

ただ残念ながら、いまのところ学生割引から新社会人割引へという制度はまだ見つけられていない。このような割引制度を持つ学協会をご存知の方がいればぜひご教示を。また、ここに挙げた以外の割引制度についても情報提供歓迎。