デジタルアーカイブ

2006-04-07(Fri): 利用されるデジタルアーカイブ

デジタルアーカイブはほうぼうで構築・公開はされるものの、利用・活用は決して活発ではない。が、京都新聞が伝えるように、なかばビジネスとして成功しているケースもある。記事中では詳しくふれられていないが、京都国際文化交流財団が運営するデジタルアーカイブの活用例といえるだろう。

・「二条城「松鷹図」複製を設置 京都御池中の新校舎に」(京都新聞、2006-03-23)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006032300093&genre=F1&area=K1C

・京都国際文化交流財団

http://www.kyo-bunka.or.jp/

2006-03-19(Sun): 秀逸な名前 ?ありのままの熊本アーカイブス

ありのままの熊本アーカイブスという熊本県が運営するデジタルアーカイブの存在を知った。すみずみまで見渡したわけではないが、よくできていて便利そうだ。さて、名前がすばらしい。「ありのままの熊本アーカイブス」。名は体を現すというほどには、まだアーカイブ自体が発展途上にあるが、「ありのままの」という表現は地域のデジタルアーカイブが目指す方向性をよく伝えている。

都道府県や区市町村がつくっているデジタルアーカイブで、他にどんな秀逸な名前があるだろうか。推薦歓迎(自薦可)。

・ありのままの熊本アーカイブス

http://www.pref.kumamoto.jp/arinomama/

2006-03-22(Wed): 広島市デジタル移民博物館の一時閉鎖をめぐって

ブラジルで発行されている日本語とポルトガル語のバイリンガル紙「ニッケイ新聞」が、先日本誌でも紹介した広島デジタル移民博物館の内容に問題が多いことを伝えている。調べてみると、地元の中国新聞も「移民博物館ミス多発 広島市開設」(2006-03-18)と、すでに報道しているようだ。すでに広島市はサイトを一時閉鎖している。

自分にできることの限界があるとは思うが、内容に問題のあるサイトを紹介したことを恥じる。

さて、本誌で紹介する際に、

収集した資料が死蔵されていた状態を思えば、今回の広島市デジタル移民博物館の公開は意義あることといえるだろう。だが、サイトの構成がその意義を損なっている。Flashを多用しすぎており、非常に閲覧しにくい。死蔵されていた資料をせっかく公開するのであれば、一日もはやくサイトをつくりなおしてほしい。

とコメントしている。適切な言い方ではないが、今回の問題発生とサイトの一時閉鎖は良い機会である。広島市には内容はもとより、サイトの構成についても全面的な見直しを図ってほしい。

ところで、一時閉鎖されている広島市デジタル移民博物館のサイトには、

2006-03-01(Wed): デジタルアーカイブのビジネスモデル

財団法人京都国際文化交流財団と日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)がデジタルアーカイブ事業で提携するという。日本HPのプレスリリースでは、提携のポイントが3点挙げられているが、なかでも

HPはプリンティング分野のみならず、サーバ、ストレージ及びシステム開発にまでいたる自社のポートフォリオを駆使し、文化財データの保存や文化遺産のオンデマンドプリンティングなど、財団とともに新しいビジネスモデルを研究・提案する。

と、具体的なビジネスモデルの構築に言及している点に期待させられる。保存を超えて、利用を視野に入れた、デジタルアーカイブの第一歩として記憶しておきたい。

・「HP、日本の文化遺産をNYで再現・デジタル技術駆使」(IT-PLUS、2006-03-02)

http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?i=2006030203393ea

青森県板柳町、広報紙・デジタルアーカイブを公開

青森県板柳町が広報紙・デジタルアーカイブを公開した(公開日不明)。1951年の創刊以来、月刊で発行されてきた町の広報紙が電子化されている。残念ながら一部の号は元の冊子がないのか、電子化されず欠落している。おそらく町内に毎号欠かさず手許に保存してきた町民がいるのではないか。町民に呼びかければ、欠号を補えっていけるように思えるが、実際はどうだろうか。ぜひ試みてほしい。

・広報紙・デジタルアーカイブ

http://www.town.itayanagi.aomori.jp/koho/index.asp

・板柳町

http://www.town.itayanagi.aomori.jp/

広島市、広島市デジタル移民博物館を公開

広島市が広島市デジタル移民博物館を公開した(2006-02-08)。広島市が収集した広島県出身の海外移民の資料約2200点を電子化している。広島県は実に11万人が海外に移住した最大の移民県で、今回電子化されたのは、過去に広島市が博物館建設のために収集した資料という。1998年に博物館建設の計画が凍結されたため、収集した資料が行き場を失っていたが、今回インターネットで公開されることになった。

収集した資料が死蔵されていた状態を思えば、今回の広島市デジタル移民博物館の公開は意義あることといえるだろう。だが、サイトの構成がその意義を損なっている。Flashを多用しすぎており、非常に閲覧しにくい。死蔵されていた資料をせっかく公開するのであれば、一日もはやくサイトをつくりなおしてほしい。

・広島市デジタル移民博物館

http://dms-hiroshima.eg.jomm.jp/

・広島市

東洋文庫、所蔵画像データベースを公開(2005-11-07)

財団法人東洋文庫が所蔵画像データベースを公開した(2005-11-07)。データベースは同文庫が所蔵するモリソン文庫の西洋版画、彩色画、古地図、岩崎文庫の名所江戸百景、梅原考古資料を電子化したもの。分量が多い梅原考古資料については検索してデータを引き出せるようになっている。

・東洋文庫所蔵画像データベース

http://61.197.194.13/gazou/gazou_index.html

・財団法人東洋文庫

http://www.toyo-bunko.or.jp/

国立民族学博物館、アクセサリー・身装文化ディジタルアーカイブを公開

国立民族学博物館が、アクセサリー・身装文化ディジタルアーカイブを公開した(2005-10-07)。これは、同館の久保研究室(1995年度までは大丸研究室)と大阪樟蔭女子大学高橋研究室が共同で作成したもので、データ分析と構造設計は、高橋晴子さん(大阪樟蔭女子大学)、久保正敏(国立民族学博物館)、中川隆さん(国立民族学博物館)、大丸弘さん(国立民族学博物館)、八村広三郎さん(立命館大学)、猿田佳那子さん(同志社女子大学)、田中昌美さん(愛知新城大谷短期大学)で構成するMCDプロジェクトが担当している。同プロジェクトは、以前から公開され、国立民族学博物館の主要コンテンツになっている服装・身装文化(コスチューム)データベースのデータ分析と構造設計も担当している。このデジタルアーカイブは、同館が有するアクセサリー標本資料の詳細分析情報1,761件、画像情報2,308件(6,764枚)、その他の関連情報を収録しており、検索すると、さまざまな地域と時代のアクセサリーの基本情報と画像を閲覧できる。収録されているデータの内容は申し分ないが、検索キーワードの入力画面や検索結果の表示画面は、まだ使いやすいとはいいがたい。インターフェース面での改善を期待したい。

・アクセサリー・身装文化ディジタルアーカイブ

2005-09-01(Thu):

防災の日。なぜ、関東大震災に特化したデジタルアーカイブがないのだろうか。国立科学博物館や横浜市中央図書館、土木学会附属土木図書館がそれぞれ資料の電子化を行っているが、政府が事業として取り組むべきことではないか。防災の日だけ、催しを集中的に行うより、いつでも使えるデジタルアーカイブを整備するほうが意味がある。当時の被害状況だけではなく、その後の社会不安のなかで起きた虐殺事件など、幅広い観点で歴史を伝えるデジタルアーカイブを構築することには、災害に対する事前啓発として非常に有用だろう。内閣府や中央防災会議が取り組むべきことだと思うが、いかがだろうか。ちなみに、阪神・淡路大震災については、消防庁による阪神・淡路大震災関連情報データベースや阪神・淡路大震災記念協会による阪神・淡路大震災教訓情報資料集、神戸大学附属図書館による震災文庫がある。

・国立科学博物館地震資料室

http://research.kahaku.go.jp/rikou/namazu/

・横浜市中央図書館 - 関東大震災を調べる

2005-08-14(Sun):

東海日日新聞社の報道によれば、豊橋市が構築を予定している「とよはしアーカイブス」のための資料提供を市民に呼びかけている。昔の市内の様子を写した写真を市民から集め、デジタルアーカイブ化するようだ。アーカイブ構築の素材となる写真の収集段階から市民に参加してもらうことは、アーカイブへの理解を深め、構築後の利用を促進するうえで優れた方法だろう。ただ、記事からは「とよはしアーカイブス」の全体像がわからないので、豊橋市のサイトを調べたところ、写真募集のポスターだけがみつかった。ポスターには、デジタルアーカイブに関する説明が不足しており、このままで市民の理解や協力が得られるだろうか、やや不安になる。また、「お貸しいただいた写真はとよはしアーカイブスとしていろいろな形で公開、閲覧させていただきます」という断り書きがあるのだが、これだけでは具体的な利用のされ方がわからず、協力したくてもためらう市民が出てくるのではないだろうか。

・「とよはしアーカイブス」写真募集(東海日日新聞社、2005-06-25)

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