デジタルアーカイブ

2005-07-24(Sun):

ふれるのが遅くなってしまったが、先月末に元文部事務次官・木田宏さんが83歳で亡くなった。個人的には、教育雑誌の編集者をしていたときの執筆者の一人である。だが、なによりも教育委員を公選制から任命制へと変更した地方教育行政法に関与するなど、戦後の教育史の生き証人であっただけに残念な訃報。だが、岐阜女子大学デジタルミュージアムで、木田宏教育資料アーカイブスの構築が進められている。木田さんが故人となったいまは、故人に代わって戦後教育史の断面を語ってくれるよう、このアーカイブスが一日も早く完成することを期待したい。

・木田宏教育資料アーカイブス

http://dac.gijodai.ac.jp/vm/kida/

・岐阜女子大学デジタルミュージアム

http://dac.gijodai.ac.jp/

横浜市立図書館、Yokohama’s Memory 都市横浜の記憶を公開

横浜市立図書館が、「Yokohama's Memory 都市横浜の記憶」を公開した(2005-04-04)。幕末の開港期から現代までの横浜の歴史を画像資料と歴史地図、年表で追体験できる。浮世絵、絵葉書、絵図などの画像情報と、書誌や目次、基本資料の全文などの文字情報が電子化されたことはよろこばしい。だが、現時点ではまだ電子化した情報の見せ方に課題が残る。キーワード検索に依存しないことと、見出し文字から内容を推測できることを基本に、見やすさと使いやすさを追求してほしい。

・Yokohama's Memory 都市横浜の記憶

http://memories.lib.city.yokohama.jp/cats/

・横浜の歴史と文化に関する電子百科Yokohama’s Memory 《都市横浜の記憶》横浜市中央図書館・蔵書[デジタルデータ]をホームページで公開(記者発表資料)【PDF】

デジタルアーカイブ推進協議会(JDAA)、解散

デジタルアーカイブ推進協議会(JDAA)が解散し、サイトも閉鎖された(2005-06-30)。ただし、同協議会のサイトの一部はデジタルコンテンツ協会のサイト内で、デジタルアーカイブ推進協議会(JDAA)関連情報として引き続き公開されている。今回の対応は、すべてのデータがなくなるよりはましだ。しかし、デジタルアーカイブの推進団体としては、一部の情報を残すだけでよかっただろうか。協議会のサイトのすべてを保存すべきではなかったか。

・デジタルアーカイブ推進協議会

http://www.jdaa.gr.jp/

・デジタルアーカイブ推進協議会(JDAA)関連情報

http://www.dcaj.org/jdaa/

・デジタルコンテンツ協会

http://www.dcaj.org/

福岡県立図書館、「日本動物誌」と「日本植物誌」を公開

福岡県立図書館が、同館が所蔵するシーボルトコレクションから、「日本動物誌」と「日本植物誌」を電子化し、公開した(公開日不明)。筆者のシーボルト(Philipp Franz Balthasar von Siebold)は、幕末に来日したドイツ人。日本史上は西洋医学を持ち込んだことやシーボルト事件(1829年)で知られるが、「日本動物誌」「日本植物誌」を残した博物学者としての顔も持つ。なお、「日本動物誌」「日本植物誌」の電子化は、すでに京都大学電子図書館で行われており、今回の福岡県立図書館シーボルトコレクションと見比べてみてもよいだろう。

・福岡県立図書館シーボルトコレクション

http://www.lib.pref.fukuoka.jp/tosho/siebold_digi-lib.html

・福岡県立図書館

http://www.lib.pref.fukuoka.jp/

立教大学、乱歩と江戸文学を公開

立教大学が乱歩と江戸文学を公開した(2005-07-08)。これは同大立教キャンパスに隣接する旧江戸川乱歩邸に残された推理小説作家・江戸川乱歩の旧蔵書について、同大の渡辺憲司さん(文学部日本文学科教員)が動画で解説するもので、旧江戸川乱歩邸の内部の様子も画像で紹介されている。ちなみに、ここで扱われている江戸川乱歩の旧蔵書は、井原西鶴や八文字屋本といわれる浮世草子など、江戸時代の文学作品である。近世の古典作品を素養として持ち、執筆に取り組んだ江戸川乱歩の一端をうかがえるだろう。

ところで、立教大学は旧江戸川乱歩邸を購入したことをきっかけに、江戸川乱歩に関する資料の電子化に力を入れだしたようだ。江戸川乱歩に関するインターネット上の資源には、中相作さんによる「名張人外境」をはじめ、優れたものが数多くある。立教大学には、旧蔵書という資産を生かして、同大ならではの、同大にしかできない資料の電子化と公開に取り組んでほしい。

・乱歩と江戸文学

http://www.rikkyo.ne.jp/info/ranpo_edo/

・旧江戸川乱歩邸

神奈川県立図書館、神奈川県立図書館所蔵「浮世絵」デジタル・アーカイブを公開

神奈川県立図書館が、所蔵する浮世絵を収めたデジタルアーカイブを公開した(2005-04-15)。電子化されたのは、源頼朝、源義経、鎌倉、江ノ島を描いた江戸時代の浮世絵31点。

・神奈川県立図書館所蔵「浮世絵」デジタル・アーカイブ

http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/archive/index_.htm

・神奈川県立図書館

http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/

北東アジア・データベース研究会、戦前期東アジア絵はがきデータベースを公開

北東アジア・データベース研究会(代表:貴志俊彦さん)が、戦前期東アジア絵はがきデータベースを公開した(公開日不明)。戦前の「日本内地」「朝鮮」「台湾」「樺太」「満洲」「中国」「南洋」「極東シベリア」を題材にした絵葉書約2000点を収録している。地図、時系列、キーワードと、三通りの方法で絵葉書にたどりつけるよう工夫されている。だが、全般的にサイト制作に用いられている技術が高度すぎ、データベースとしては扱いづらい印象を受ける。電子化された絵葉書がすばらしいだけに残念。

・戦前期東アジア絵はがきデータベース

http://gsv.u-shimane.ac.jp/t-kishi/postcards/

・貴志俊彦研究室

http://www.u-shimane.ac.jp/t/t-kishi/

神戸大学附属図書館、所蔵貴重書「浄土寺縁起」を公開

神戸大学附属図書館が所蔵貴重書「浄土寺縁起」を公開した(2004-03-22)。浄土寺は兵庫県小野市の寺院で、奈良・東大寺の大仏再建で知られる鎌倉時代初期の仏僧・重源が建立したという。電子化された「浄土寺縁起」は、この浄土寺の起源や沿革を記したもので、「重源や浄土寺、大部荘を考察する上での基本史料として古くから有名」なものという。なお、閲覧にはビューワー「ZOOMA」が必要となる。

・神戸大学附属図書館所蔵貴重書「浄土寺縁起」

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/jyodoji/

・神戸大学附属図書館

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/

・浄土寺(小野市)

神戸大学附属図書館、渋谷文庫?旧日本海軍造機技術資料?を公開

神戸大学附属図書館が神戸大学附属図書館デジタルアーカイブで渋谷文庫?旧日本海軍造機技術資料?を公開した(2005-02-02)。渋谷文庫は渋谷隆太郎さんが収集した旧海軍技術資料で、その一部が神戸商船大学(神戸大学との統合により現在は神戸大学海事科学部)に移されたもの。約4,400点の旧海軍技術資料を収めているという。これまでは、「渋谷文庫(旧日本海軍造機技術資料)」として解説が神戸大学附属図書館神戸大学海事科学分館で公開されていたが、今回、新たに渋谷文庫目録区分表と一部の資料の画像が公開された。国立大学法人化を前に、神戸商船大学のような単科大学が近隣の国立の総合大学に統合され、その過程で少なくないウェブ資源が失われるということがあった。そのなかにあって、この渋谷文庫はむしろ発展をとげており、その点でも注目に値する。関係者の苦労と功績をたたえたい。

・渋谷文庫?旧日本海軍造機技術資料?

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/products/shibuya/

・神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ

神戸大学附属図書館、住田文庫にデジタル化資料高精細画像(ZOOMA対応版)を追加

神戸大学附属図書館が、海運研究者住田正一さんの海運海事史関係の旧蔵書を収めた住田文庫に、デジタル化資料高精細画像(ZOOMA対応版)を追加した(2004-12-27)。また、すでにデジタル化資料高精細画像(ZOOMA対応版)も公開されている(2004-03-24)。

・住田文庫

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sumita/

・住田文庫デジタル化資料高精細画像(MADOBook対応版)

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/sumita/mado/

・住田文庫デジタル化資料高精細画像(ZOOMA対応版)

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